2011
Jul 02
(Sat)

階段のフェロモン


 

 アメリカの住宅事情では、階段はその家の「顔」となる部分。けっして玄関や南向きのリビングルームというわけではなさそう。
  スタンダード・ジャズの名曲「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン Fly me to the moon」は、さまざまな歌手・バンドにカヴァーされているが、女性の魅力度たっぷり味わうとすれば、私は、ヘレン・メリルが一番いい。あんなしわがれ声のどこに、ゾクゾクとくるような色気が潜んでいるか謎ですねぇ。理屈ぬきにダントツ。
  そんなべっぴんな階段を設置したのが茅ケ崎南湖モデルハウス。ヘレン・メリルばりのフェロモンがぷんぷん。

2011.7.02 Kiyoshi Nishinomiya

2011
Jun 24
(Fri)

井戸があります


茅ケ崎南湖モデルの室内に井戸があります。立派に使え、井戸水が出ます。

昭和40年代、弊社先代西ノ宮昇(のぼる)はこの場所でガソリンスタンドを営んでいました。その名残です。

その頃の車と言えば、ニッサン・スカイライン2000GTRだとかいすゞべレットだとか三菱ギャランだとか。弊社先代はそうした車の洗車サービスにと井戸を掘り、水を文字通り湯水のごとくふんだんに使っていたわけで。

私は、20年ほど前のキリン一番搾りの緒方拳出演のコマーシャル、これが好きだった。

梅雨も明けキラキラとした夏、浴衣姿の緒方拳が笑顔で昔ながらの手押し井戸で水をくみ上げるのです、額に汗をかきながら。井戸水を受けとめた木の桶には、ごろんとしたすいかと一番搾りの缶がぎっしり。緒方拳、見上げると、そこには集まってきた仲間がおり。その顔にかかる桶の水から反射したゆらぎ。BGM/タッタカ、タッタカ、タッタカ、タッタカ・・・。 SE/風鈴チリーン。朝顔も咲いていたか。

そんなモチーフを家の中に取り入れてみようと試みたのが、茅ケ崎南湖モデルハウスの井戸。しかしバリバリのアメリカン・ハウスですから。すいかやビールは冷しませんがCoca-colaは冷します。陽のゆらぎではなくネオン管サインの水面。緒方拳は浴衣でしたが、やはり私は、アロハがいいですなぁ。

2011.6.24 Kiyoshi Nishinomiya

2011
Jun 24
(Fri)

パイナップルはウェルカム・サイン


古くからアメリカには、玄関のポーチ柱や門扉などにパイナップルをかたどった装飾品を掲げるという習慣があります。そこで弊社モデルハウスにも、わけもわからず飾りましたが。

しかし、なぜパイナップルなんだろうか?原産国は北米ではなくアフリカとかアジアあたりの熱帯地方と思えるが。

で、アメリカのパイナップル装飾の習慣について文献資料を探してみると、

「捕鯨船の船長は、その家族や友人へのプレゼントとして、エキゾチックなパイナップルの果実を持ち帰った。彼らは、それを人目につくところに置き、我が家はすべてのための食べ物や飲み物を保持しているという公告に務めた。やがてパイナップルはホスピタリィーの象徴となっていった」

と、ありました。わずかこれだけ。

捕鯨漁の帰りに熱帯地方のパイナップルをお土産に持ち帰ったことが、いわれの始まりらしいけれど、捕鯨とパイナップル?捕鯨ってノルウェーとかロシアとかの北極海あたりの漁じゃなかった?いやいや、捕鯨は赤道付近でも立派に行われていたわけですねぇ。

パイナップルは、いつの間にかすべての食べ物や飲み物の代名詞。ホスピタリティーとは「思いやり」「おもてなし」のこと。

「私たちの家には、南の珍しい果物すらあるあるんですの。だから食べ物・飲み物がいっぱいいっぱい。もし、おなかをすかした方がいらしたら、どうぞお気軽に寄っていってくださいましな」という意味。ウェルカム・サインだったんですねぇ。

2011.6.24 Kiyoshi Nishinomiya