
天才エンジニアの落合氏から年賀状は届いていた。
今日は5月18日。半年近く前にもらった年賀状をしげしげと見る。あけましておめでとうも謹賀新年も、もちろん2012年もなにも刷り込み文字はない。秋の林道が背景。自らカスタムしたバイクYAMAHA・XS650が写っているだけ。シンプルなモノクロ写真。ひっそりとした静けさを感じさせる。
そうである。落合氏はひっそりとしている、今もなお。
年賀状が届くその3日前の12月28日。落合氏は私のバイクを引き取りに来た。1967年のハーレーをベースにしたチョッパー。エンジンのスワッピングのためにワンボックスバンで引き取りに来た。
半年経つが音沙汰がない。電話もなければメールもない。バイクシーズンはとうに来ているというのに。
しかし。
催促はしてはいけない。そう約束したわけではないが、これが暗黙のルール。
今年中、いや、来年の年賀状が届いた後で納車されたとしてもケロリとした顔を見せなければいけない。
「いい仕上がりですなあ」
落合氏とはこう付き合わなければならない。
2012.5.18 Kiyoshi Nishinomiya






