12月も押し迫った。
私は、師ではないけれども、走るようなせわしない師走を送るのももう数日。
仕事場の私の部屋にはコカコーラの椅子とテーブルがある。ごくごくたまに、ここで建築主さんと打合せをすることがある。
今年、島本さんもそうだった。大木さんもそうだった。伊藤さんもそうだった。岩壁さんもそうだった。小林千哲(ちあき)さんもそうだった。
小林千秋さんは奥さまの由佳(ゆか)さんと連れだって頻繁にこのテーブルに座った。
アメリカの家の写真集から一階建てなのに階段がある家を見つけて、笑いに笑った。
19世紀初頭のルイジアナ州セント・マーチビルでフランス系移民によってたてられた家。
「この人たち、よっぽど階段が欲しかったんでしょうかねぇ。執念の階段ですよ、これは」
ほんとうは屋根裏へあがる階段がセットされていたんだけれど、私、水を差すようで黙っていました。
いよいよ2011年も暮れてまいりました。
2011.12.28 Kiyoshi Nishinomiya