
1956年式フォードF-100というトラック。朽ち果てた車体が熊本県にあり、私はそれを引き取って修復するレストア計画にあった。かれこれそんな夢を10年間いだいていた。
1956年は私が生まれた年。同い年の車をいたわって、さあ、どっちが先にくたばるかと、これからのジンセイの励みにしようと考えていた。
なかなか作業は難航しそうで、途中、1961年式のゆるゆると走る5歳年下のF-100を買って技術の習得に励んだ。
だが、あきらめた。
恋焦がれていた同い年のフォードF-100。春はながすぎた。
この頃、いやちょっと前から、心が揺らいでいた、新しい対象に。アメリカ・オハイオ州にある1932年式フォード・トラック。荷台が木製でできている。親しいガレージ落合氏に聞いてみたら、木製ボディだからといって日本で必ずしも車検は通らないことはないという。
1956年式よりもさらに古いが、すっかりお化粧直しがなされ、ゾクゾクとさせられてしまった。
かくして、私にまた新しい恋が芽生えたこの春である。
2013.4.03 Kiyoshi Nishinomiya





