
3年前の夏、14年間飼っていた犬が死んだ。黒色のラブラドール、オス。
「遺影」が私の家にある。
家内が道端で巣から落ちたすずめのヒナを拾ってきて餌を与えたら、元気になった。とたんになついたのは命の恩人より、先住のラブラドールに、だった。
ラブラドール。もともとは狩猟犬。飛んで火にいる虫とばかりに、本能的に食いつくんじゃないかと心配したが、そうではなかった。
オスのくせに自分の体温で温めようとしたり、前足に乗るすずめを暖かい眼差しで見守ったり。
ラブラドールは私たちを癒したが、この時はラブラドールがすずめに癒されていると思えた。
2013.4.05 Kiyoshi Nishinomiya





