2013
Jan 23
(Web)
私の友人から、

私の友人から、先週の1月19日、帝国ホテルで行われた「郷ひろみ」の結婚披露宴に招待された、と電話があった。
友人夫妻はただいま南青山に住んでいる。とてもリッチな、おそらく友人の中では一番のお金持ちなんじゃないだろうか。年齢は私と同じ56歳。職業は・・・、これを明かすと「郷ひろみ」共々個人情報を明かすことになりかねず、ないしょ。
その友人曰く、「スリーAって言われているらしいです。青山、赤坂、麻布は。山手線の音が聞こえない優れた環境の住宅地でした。とても心安らぐ」
なんとも都内ならではの話ではあるが、友人の言葉からは自慢話としてのいや味は感じられない。
その友人に聞いてみた。
「下世話な質問なんだけれども、そういう芸能人の披露宴に包むご祝儀は、いかほど?」
すんなりと明かしてくれたが、これもここに書くにははばかれる。ないしょ。夫婦二人で海外旅行に何度も行かれる額だ。ありえないが、もし仮に私がこういう披露宴の招待を受けたら、いや、仕事が、体の具合が、親の介護中で、とかなんとか理由をつけて丁重にお断りせざるを得ない。
「2曲歌いました」
友人が続けた。
「新婦のたってのリクエスト。郷ひろみさんは2曲歌いましたよ」
「へぇー。たったの2曲ですかい。ずいぶんとお高いディナーショーですなあ」
会話が途切れた。
まずい。
30年来の仲だが、どうも、こちらの御里が知れたらしい。
2013.1.23 Kiyoshi Nishinomiya
2013
Jan 21
(Mon)
すこし愛して、なが~く愛して・・・

「冒険者たち」は、アラン・ドロンとリノ・ヴァンチュラとジョアンナ・シムカスだけではない。
34年前の私だって冒険者だった。大学3年生の冬、学連のスキー部生活を最後に翌年からは社会人となる身。虎視眈々とその策略を練っていた。
脚本家になるつもりで大学に入った。前略おふくろ様、傷だらけの天使。倉本聰や市川森一が名作を発表していた。私も、まんまと、大学のゼミの教授の紹介でTBS系「世界の子供たち」という番組のナレーション原稿を書き、一話11万1111円のギャラ(源泉引かれて10万ちょうどになる)を得るようになっていた。
一方で、コピーライターもいいかもしれん、糸井重里なんか一行書いて1111万のギャラだというじゃないか。さっそく「宣伝会議」に応募してみると、入選もした。
そうやってやまっけのある冒険者に、ちょっと天狗になっていた。
ところが、大原麗子のサントリー・オールド、レッドのCMには打ちひしがれた。
「すこし愛して、なが~く愛して・・・」
博報堂のCMプランナー藤井達朗の手によるコピーだという。こういう域に達するには、どれだけの轍を踏み続けなければならないんだろうと、腰から力が抜けた。私、冒険者には向かないかもしれない。
卒業すると、紆余曲折の末、不動産業、建築業に落ち着いた。
30余年の月日が流れたところで。
最近、あれは16世紀のイギリスのことわざと知った。
Love me little,Love me long.
そういう格言があったんだ。
してやられた。
藤井達朗は、加えて大原麗子もCMを演出した市川崑も今や故人だが、冒険者は初めから確信犯を気取る天分がなければ、なるになれない。
2013.1.21 Kiyoshi Nishinomiya
2013
Jan 18
(Fri)
34年前の一月

私、1月になると決まって思い出すテレビドラマがある。
34年前の1979年1月から4月、10数話で終わったTBSの「たとえば、愛」。ディスクジョッキー・九条冬子を演じる大原麗子の魅力が傑出していた。
時を同じくして市川崑監督演出のサントリー・オールドのCMで「少し愛して、長く愛して」と言っていた大原麗子。このふたつのイメージ、今でも私の中ではピタリと重なっている。
当時、私、大学3年生。翌年は良くも悪くも社会人になっていないといけないわけで。だから、スキー部生活もこれが最後の年。合宿地には上質のパウダースノーが降って欲しい、まちがっても雨なんか降っちゃいけない、と願う日々。そんなさなかにON AIRされていた「たとえば、愛」
もちろん、倉本聰の脚本も良かった。その冬の間中、私は大原麗子に恋していた。
「今晩は。九条冬子です。木曜の夜は零時からニ時まで冬子のお送りするミッドナイトクール。今夜の赤坂は冷たい雨です」
前略、大原麗子様。素敵です、その切なく甘くハスキーな声。まるで宇治金時のかき氷のようです。大原麗子様がいらっしゃる赤坂は冷たい雨だというじゃありませんか。だったら、ここ志賀高原にだって冷たい雨。そういうところから共有したいじゃありませんか。
そうしたら、翌日、ほんとうに冷たい雨がふった。
2013.1.18 Kiyoshi Nishinomiya


ジャパンガスエナジー株式会社・東日本支店の弊社担当の植村氏はよくしゃべる。昨日も午後、新年のあいさつに訪れたのだが、38歳、ありったけの語彙を連ねて私の前に長いこと座っていた。
特に、去年暮れに公開された007の新作「スカイフォール」の段になると、映画評論家顔負けの熱弁をふるっていた。
私もお正月休みに観た。ジェームス・ボンドの生い立ちが知れたり、上司である老いた女性・Mが死んだりと、波乱万丈のストーリー。まさかMが死ぬとは思わなかった。イギリスの78歳の女優ジュディ・デンチが三代目Mを演じていた。もう台本も読めないほどの視力だといわれている。
植村氏は、このたびの007はシリーズ中でも異色な作品だという。おきまりのボンドガールらしいボンドガールにスポットが当っていないという。
スパイ娯楽作品のセオリーにかなっていない、危険な男にアブナイ女はつきものなのに氷のような美女が出てこない、次回作ではきっちりとボンドガールを出さなければならない、かつてのキャロル・ブーケなんぞ美しかったですなあ、などなど。
私、そろそろ帰宅時間となった。この男の講釈を止めなくては。私の口をついて出た台詞だったんだけれども、それを聞いて植村氏は言葉を詰まらせ、そしてしゃべるのをやめた。
「そういうことだったんですか」
と、うなづくと、コートを着て、私の部屋のドアをパタンと閉め出ていった。かなり効いたようだ。
とっさにしては、私、気のきいた事を言った。そうやって観ていた人は私ばかりではなかろうが、それにしても007が一層深くなる。
「植村さん、このたびの007、ボンドガールはMなんじゃないんだろうかねえ」
2013.1.10 Kiyoshi Nishinomiya
2013
Jan 07
(Mon)
バンクーバーの邸宅

バンクーバーにある邸宅。228坪の延床面積。着工から3年以上の工事期間。ブリティッシュコロンビア州西海岸の高湿な気候に十分対応できる構造のツーバイシックス。
カナダにありながら、イギリスの奏園邸宅建築につきものの広大な庭園と円形ドライブウェイを備えている。伝統的なチューダー様式とクラフツマン様式が特徴的にかみ合った外観。建て物の基礎部分には玄武岩が使われている。
総工費おいくらぐらいだろうかと、商売柄見積もってしまう。たぶん4億円ぐらいじゃないだろうか。年明けにふさわしい夢のあるお話でした。
2013.1.07 Kiyoshi Nishinomiya