設計から約一年。金田一さんの家が完成した。金田一さんはガラスブロックがお好き。外部と内部を仕切る壁、そこといわず内部と内部を仕切る壁にもガラスブロックを組み込んだ。ご主人、やはり日本の広告代理店の一、二を争う博報堂グループの方だけはある。見通しの良い環境が身に染み付いているようだ。
ご主人はさておき、この頃、奥さまにお目にかかれないのが残念だ。和製オードリー・ヘップバーンの奥さま。和製という枕詞をつけるとにわかに怪しくなる。かつて尾崎紀世彦は和製エンゲルベルト・フンパーティングだし、加山雄三は和製アンディ・ウィリアムと呼ばれ、本郷直樹にいたっては和製エルビス・プレスリーだった。みんなとたんに怪しくなる。
だが、金田一さんの奥さまは怪しくならない。本質を究めていらっしゃる、骨格がしっかりしていらっしゃる。我らが施主の奥さまだから、当然だ。
2012.9.18 Kiyoshi Nishinomiya





