
私、だいぶ前から一篇のミステリー小説の構想を温めていた。このたび、ようやく執筆準備が整った。
プロットを立て、キャラクターを作り、文体を選び、あとは書くだけとなった。
それでも、この小説が面白いのかどうかとなると自信がない。そんな時、目に触れたのが日本推理作家協会編著「ミステリーの書き方」という本。
企てているミステリーがメソッド通りなのかどうかを検証するために読み始めた。
そうしたら、「亡国のイージス」「終戦のローレライ」でおなじみの福井晴敏のパートが最初にあり、その中で記されている指南に、私、とまどった。
「メールやネットへの書き込みに時間を取られ過ぎるのは禁物です。それがなんであれ、物を表すということは”気”を吐き出すことでもあります。文字通り気が済んでしまって、せっかくの才能を浪費する結果にもなりません。どんなことでも、思いの丈は作品のために取っておくべきです」
素直な私は、もちろん頷いた。
すると、とたんにブログを書くことが怖くなった。
ブログは文章を磨くための”筋トレ”として励んでいたのに。なんと作品を書く気力を失うことにもなりかねない。
私にとっちゃあ、これぞ大変なミステリーである。
2013.1.29 Kiyoshi Nishinomiya





