2011
Sep 15
(Thu)
「ユマの弾き屋」の足場工事
「ユマの弾き屋」の足場工事が終わりつつある。いよいよ次は骨格を作るフレーミング工事。おおよその外観が出現する。森をバックにした高台に位置する。二階の位置から南を見ると水平線が見える。
とあるアーティストさんの自宅。アーティストさんらしい感性が内外ともにプンプンのデザインの家。
これから家づくりをする方たちの参考になればと、このHP上で細部にわたり解説するコーナーを設ける予定。もちろん。建築主さんのご了解済み。
ただ、建築主さん、「名前などの人物が特定できてしまう表現は避けてほしい」とのこと。
ずーっとずーっと正体を隠したままのレポート。工夫をしてまいろうかと存じます。
2011.9.15 Kiyoshi Nishinomiya
2011
Sep 13
(The)
ツーバイフォーの小屋裏(こやうら)
ツーバイフォー工法ではその特性上、小屋裏(こやうら)に柱を立てることなく大きな空間を作ることができる。
小屋裏とは屋根裏のこと。屋根の下の空間。屋根勾配の角度が鋭角であればあるほどその高さは増す。
物理的には3階部屋となるほどの空間がある。建築基準法上では3階建の建物として申請し、晴れて広さ高さともに通常の部屋として使えるが、3階建申請の建築基準は相当厳しく、建築コストがお高い。
そこで、折衷案の小屋裏利用2階建のプランを作る。3階の部屋の天井高を1.4mに抑えて利用計画をたてる。
建物は2階建の申請だから3階建ではなく、建築基準はあくまで2階建。建築コストがお安い。
天井高が1.4mの部屋。収納スペースばかりでなく、2階の居室とつなげて、ベッドルームになる。書斎になる。あるいは、屋根をくり抜いて窓をつけ温室になる。
あるお宅ではプルメリアが咲くホームシアターになっていた。
2011.9.13 Kiyoshi Nishinomiya
2011
Sep 12
(Mon)
木内さんの海が見える家
去年竣工した木内さんの家からは海が見える。鎌倉市七里ガ浜。天気のよい日は富士山や大島まで見渡せる。絶景のロケーションに位置している。
こだわりの建築様式は、アメリカン・ヴィクトリアン。20世紀初頭、建築と景観デザインの表現運動によって生まれた建築スタイル。
転勤でアメリカ西海岸、東海岸にお住まいの経験がある。目にとまった建築がこのスタイルだったとのこと。
私には、木内さんの家は七里ガ浜を照らす灯台のように見える。
2011.9.12 Kiyoshi Nishinomiya
2011
Sep 10
(Sat)
ニューイングランド仕様
ニューイングランド様式とはー。
「アメリカ建築史は民族移動の歴史と重なる。コロンブスが大陸を発見して以来、イギリス、フランス、ドイツ、オランダなど多くの人々が新天地を目指して入植してきた。海を越え未開の地で暮らす彼らは、衣食住の一切合財を船に乗せてやってきた。衣、布と針。食、とりあえずのパンと蒔く種。住、設計図。
東海岸から入植した民族は西へ南へ移動する。その道中で異国間の男女が出会いに出会い、恋をし結婚する。血筋も混じり合っていくように、おらが国の設計図も交じり、伝統が重なり合っていったのがアメリカの建築史。ニューイングランド様式。それは、新天地アメリカに夢をつなぐためにやってきた人々の、希望の家として生まれた。」
ニシノミヤハウス・ニューイングランド様式の建築要素をまとめたリーフレットを作りました。ただいま、配布中。ご希望の方はなにとぞご連絡くださいまし。
2011.9.10 Kiyoshi Nishinomiya
2011
Sep 08
(Thu)
ツーバイフォー工法の金具
耐震性・気密性・断熱性に優れているツーバイフォー工法。その構造を支えるものが大量に使われる金属製のパーツ、金物。
ツーバイフォーとは、断面が4インチ×2インチの木材を主として使うのでそう呼ばれている。日本でのおおやけの名称は枠組壁構法。ちなみにアメリカではプラットフォーム工法という。
張りと張りの交点はガイドスリット状の金物で固定する。現場職人の勘に頼らず、高レベルの基準値を設けて設計図どおりの補強を行う。どの現場においても均一な強度を有するのがこの工法の特徴。
阪神淡路大震災後、倒壊家屋の状況をまのあたりにした私たち。この工法をとり入れて今年でちょうど10年がたつ。
2011.9.08 Kiyoshi Nishinomiya