2012
Feb 15
(Web)

渡邉実・瞳さんの家


 渡邉実・瞳さんご夫妻の家の新築工事が佳境だ。
 躯体工事(フレーミング)の一階壁の段階まできている。
 耐震性・断熱性に優れているツーバイフォー工法では、①一階床、②一階壁、③二階床、④二階壁、⑤小屋組みという順で躯体工事が行われる。
 デザインは、左右対称のジョージアン様式を意識したニューイングランド仕様。
 躯体工事が終わるとその全容がほぼわかる。なかなか凝ったディテールに注目が集まる。

2012.2.15 Kiyoshi Nishinomiya

2012
Feb 07
(The)

薪ストーブを使う


 「YUMAの弾き屋」では薪ストーブを使う。YUMAさんからは「薪小屋の設置、それとおすすめアクセサリーの見積もりを」とのリクエスト。
 最新のアクセサリー・カタログをダッチウェスト・ジャパンの野坂氏に届けてもらった。いやいや、驚いた。ひところに比べると3倍のラインナップ。あれもこれもおすすめしたいものばかり。足し算していったらストーブ本体価格を上回ってしまった。
 野坂氏に聞くところによると、去年の震災以降、薪ストーブの愛好者が急増しているという。暖房器具でもなく趣味品でもなく、万が一のための熱源確保のためか。
 野坂氏は薪ストーブ販売に専念すれば、左うちわの時流だと熱を入れる。
 ストーブにうちわ。
 ずいぶんと季節が飛んだ組み合わせだが、眉につばは必要ないかい? 

2012.2.07 Kiyoshi Nishinomiya

2012
Jan 31
(The)

T氏の家


 わけあって氏名は出せないが、T氏は 高校3年の時にインターハイに優勝。以来、日本柔道金メダルの星と期待がかかり、2004年アテネ・オリンピックの柔道90kg級の強化選手となった。
  不運かな、けがに泣き、国内選考で落ちた。
  本人に言わせると、けがを乗り越えたものが勝者になれるらしい。
そのT氏の家造りのプレゼンテーションを行っている。
 設計の打合せのあいまに雑談。
 すると、ひざに7本の金属ボルトがいはっているという。強靭な体つきに金属入りの下肢。
「まるでターミネーターだねぇ」というと、
「階段の昇り降りに困ったもんです」と答える。
 スポーツ選手、1位であろうと2位であろうと、過酷な過去を垣間見たようだった。 

2012.1.31 Kiyoshi Nishinomiya

2012
Jan 30
(Mon)

もっと遠く!


 「もっと遠く!」とは開高健の著書名。みずからが南北両アメリカ大陸を縦断したルポルタージュ。かつてのモンゴロイドが広がった足跡がわかる。
 家造りに携わっていて、ふと思うことがしばしば。
 その昔、家は定住するものではなく、人が移動するためのものだったんじゃないだろうか。
 親から子へ、子から孫へ。そうやって家が幾世代にも渡って使われる前のこと。ずーっとずーっとその昔、太古の大昔。人類はその数を増やしながら世界の辺境へと散らばった。宿した子を育てる途中の休息地。それが家だったんじゃなかろうかねぇ。
 YUMAさんの家もそろそろ急ピッチに仕上がりつつある。このYUMAさんも約400キロ離れた所からの移住者。
 「もっと遠く!」とは私たちの本能なんじゃないだろうかねぇ。

2012.1.30 Kiyoshi Nishinomiya

2012
Jan 26
(Thu)

ニセモノのオーク


 ニセモノのオークの梁(はり)を「YUMAの弾き屋」の施工現場に取り付けた。
 「地震に強い」がウリのツーバイフォー工法。その構造から柱や梁といったむき出しの材木を室内に露出させることが難しい。
 ところが、施主のYUMAさんときたら、100年も経過したような古びた古材によるティンバーフレームの内装がお好みになる。
 耐震強度にとりわけ神経質になっている昨今の日本。ティンバーフレーム工法を取り入れることには躊躇する弊社。装飾に天井に取り付けを考えるが、オークの本物となると100kgは超える重量。
 オーク。樫の木。ウイスキーやワインの樽なんかにも使われる堅い木。もしも、今後予期せぬ大地震がやってきた時、そんなのが天井から降ってきたら大変大変。
 そこで提案したのがニセモノのオーク。品名「コテージ オーク」
 まあよくできていますな。本物をしのぐ本物感。YUMAさんのリクエストに見事こたえた逸品。

2012.1.26 Kiyoshi Nishinomiya